クリント・イーストウッドの
SEXシーンが見れるというので、嬉々として「
運び屋」見ました。
無いじゃないか!(待て)
イーストウッドの全裸見れると思ったのになぁ(待て待て)
閑話休題。
もうね、
最高。
メタ構造が酷い。
前情報で、イーストウッドが実の娘に、役の体で自分を赦させる台詞を無理矢理言わせる
茶番映画だと知ってたけど、
お前、どの口でそれを言う!
と思わずツッコミ入れたくなるほどのコメディ。
全編通してコメディなんですよ。
何故か、笑ってる客俺ぐらいしかいなかったけど。
結局、男の見栄で走り倒していくところから、「タコス野郎」や「ニグロ」、妻が亡くなる時ですら軽口を叩くとか、最高のアメリカンコメディだと感じたんだけど、そうであることが、
いっそアメリカdisになっているという巧みさ。
俺も死ぬ時は、あれぐらいの軽口叩いて死にたいわ。
「
グラン・トリノ」でアメリカ最高だけど、他の国のヤツらとも仲良くしようぜ。
と言ってた人が、今回「運び屋」になったらアメリカ最高だけど、
金のことしか言わないヤツは糞だし、俺もそろそろ死ぬかもしれんから、いい加減、家族んとこ帰るわ。お前らも金金言ってんじゃねぇよ。
でも、見栄は張るからな!っていう。
それはそれで充分アメリカ的じゃい!
という構造的なギャグの連発。
アメリカ最高だけど、黒人もアジアンもメキシカンもアメリカっていう。
旨いポークサンドは、誰にとっても旨いっていう。
あ〜あ、俺も90なって、アメリカ白人のおねぇーちゃん2人呼んでSEXしてぇーな。SEX(大馬鹿)
最後の最後、それでもムショの中で花を植えているイーストウッドが、パンフレットの町山さんインタヴュにあるとおり、今、自分主演で映画を撮るイーストウッドと重なってたりして、メタ構造が入れ子過ぎて、ホントもう、最高でした。
生涯ベスト級で素晴らしいです。
たぶん、Blu-ray買うわ。