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邦画

作品名記述者記述日
そばかす唸るバクテリア2023/02/03★★★★

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2022年最後の武蔵野館で、2022年最後の映画ということで、(not) HEROINE moviesシリーズの「そばかす」見ました。
たぶん、2022年邦画ベスト
オープニングの気まずさ演出は最高で、仮に俺があそこにいたら爆笑してしまうレベルの気まずさ
ただ、エンディングがいただけないのですよ。
あそこで走らせたい理由はよくわかるのだけど、それは監督の傲慢であって、あの物語展開で、たかが孤独じゃなかった程度で今さら走り出したりはしないのだよ。馬鹿にするな
つか、あの演出は拒否れよ。三浦透子。
アレじゃ、恋愛でもはじまってしまいそうじゃないか。そういう映画じゃなかろうに。
しかも相手は北村匠海。
駄目じゃん。恐ろしいまでにイケメン。駄目じゃん。
しかしてしかして、三浦透子という女の子は、好みな顔でもないし、好きな歌声でもないのだけど、けど、視界に入ると目で追ってしまう不思議な娘なわけで、北海道出身にして、赤平のミューズなのかもしれないという、ある程度歪んだ感慨を抱いてるわけですが、この映画の設定にこれほどジャストにハマる俳優は、たしかに三浦透子しかいない気はするのです。
で、脇を固めるのが伊藤万理華と前田敦子なのです。
とくに伊藤万理華は主人公でもおかしくないけど、しかし、たしかにこの展開であれば、あの妹であってしかるべきな名演
あの切れ芸は伊藤万理華感全開で最高なのだが、さらにもう一段上で前田敦子がいらっしゃったのです。
なんですか?あの人。
父親にぶち切れてるが本当に最高。切れ芸・ザ・ベストアクター(言語)
なのだが、そこに濃淡を添えるのが三浦透子なのである。
この人の切れ芸も素晴らしのだけど、なにより温度が一定な演技が本当に素晴らしい。
決して平熱が低いわけではないのです。
なんだったら高熱名ぐらいなのだけど、劇中で、上がりも下がりもしないのですよ。
ただ、たとえばチェロ弾き終わった直後の表情に溢れる感情の見事さ。
惚れ惚れする。
ああ、この人は映画映えする人だわ。一回、酒呑みに行きたい。

良い映画なのです。
そりゃ、一緒に旅行まで行ったら好きになっちゃうだろうし、駄目になったから別れたって、嫌いじゃなかったら寄りも戻ろうもの。
どちらかというと、仲のいい女の娘と色恋の話をちっともしない側の人なので、ああいう会話展開は無闇に笑けてくるのだけど、良くあるよね。
坂井真紀、三宅弘城コンビも素晴らしい。
ある一定数、この映画を理解できない人もいるんじゃないかとは思う。
でも、理解できなくていいのです。知っていてくれれば良いのです。
たぶん。

そうそう。徹頭徹尾、蘇畑佳純 as 三浦透子がパンツルックって良かったなと。
変にスカートを穿かせてしまうと、記号的に見られてしまう。
もちろん、アロマンティックにスカート好きな人はいるのだけど、この映画の見え方としてはパンツルックが正解じゃなかろうか。

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