「
ワイルド・ローズ」見ました。
パンフ無いの!?この映画は、ちゃんとパンフで情報補完したかったんだけどなぁ・・・
サントラあるかなぁ・・・
輸入盤か・・・
ちゃんとビジネスしようよ。ビジネス。
それはそれとして、
俺。スゲェ、音楽好きな人じゃん!と、思ってしまった。
ラスト6分がそこまで圧倒的かと言われると流石に「ジュディ」(
U・Bのレポ)を越えることはない(そもそも色合いが違うので比較すること自体間違ってる)のだけど、しかし、音楽好きな人が音楽好きを貫く音楽映画。
ジェシー・バックリーはこのあとに「ジュディ」出てるので、「ジュディ」での名演はローズの経験が生きてるんだろうなぁ。ジェシー・バックリーはいい女優ですよ。
帰りしなに後ろで喋ってた男の子たちが「中途半端」言うのはよくわかる。
カタルシス的なカタルシスが必要な映画であれば、ナッシュビルでセルアウト、成功しなければならない。
もしくは、嘘を吐き通して、スザンナの友人達の前で唄わなければならない。
しかし、この映画の主題はカントリーなのだ。
そして、ローズ自身が自分を「トランスジェンダーみたい」と形容したように、田舎への違和感を抱き、ここではないどこかを求めた女の子が、ここではない何処かが「ここ」だったとグラスゴーに帰還する物語なのだ。
カントリーという極めて保守的な音楽が主題だから、この帰着は妥当だし、しかし、同時にグラスゴーでも夢を諦めない方法に気付く物語でもある。
負け犬たちのワンスアゲインかと思ったら、ワンスアゲインはワンスアゲインだけど、それ以上に、自分の中の誠実さを片っ端から突き詰めていく映画だった。
その一片にあるのは、母子の物語。
殊、母親役ジュリー・ウォルターズは名演ですね。
(あえて書くけど)あの掌の返し方は唐突さがなくはないんだけど、思い返すと、常に娘への叱責には自分への罪の意識が見受けられる。唄うことも子どもを産むことも、
止めなかったのは自分なのだ。
なので、母子の仲が悪い人には俄然受けない気がするんだけど、ワタクシ、過剰に一方的な友愛に滅法弱いので、貪欲に子どもへの愛も音楽への愛も手放さないローズをこよなく愛するのです。
絶対、側にいると腹が立つだろう裏表の無さを愛するのです。
そうか。この映画のタイトルは「ワイルド・ローズ」だった。
んで、オープニングが最高なんですよ。ビックリ。
もう、あのオープニングだけでも何回も見たい。
出所する過程のカット割りがわかりやすく説明的で、しかし、台詞によるキャラの描き込みに過剰さは無く、絶妙な補完。
そして、出所後すぐに男のところで青姦して、
そうして覚悟を決めないと家族に会えないっていう。
ちなみに、この男は物語には全然絡まない。男が不要な映画。ボブ・ハリスは必要だけどなー
主人公の弱さと単純さがグラスゴーの曇り空の下、ウマいこと描かれてるオープニング。
でさ、「ここではない何処かなんて実際には存在しない」ってのと、「産んじゃった子どもはやっぱり大切だよ」ってのは、とても身につまされるというか、ウチの妹のこと考えたりもするのです。見ている間。
やっぱり、身近なところにそれっぽい人がいると感情移入が違うね。
そうか。ソフィー・オコネドーはどこかで見たことあると思ったら、「ホテル・ルワンダ」(U・Bのレポ)出てた人か。
にしてもだ、大きなスピーカで音楽聴いたら、ライヴ行きたくなるよねぇ・・・
嗚呼。ライヴハウス行きたい・・・
見てて、やっぱりそんなことを思ってしまう映画。
映画館の大きなスピーカで良かった。