あの当時、ゴリゴリと卒論書きながら、ノードのひとつになっていた人間としては、見ないわけにはいかない映画「
Winny」見ました。
TOHOシネマズ新宿のストアスタッフのおねぇーちゃんが、マスク越しでも滅茶苦茶美人でビックラしました。
って、違う。
最初は帰りにとんかつ食べようかと思ってたけど、我慢できず、帰りに秋刀魚の塩焼きを食べました。
秋刀魚の食べ方を主題のひとつにするなんて「
さかなのこ」といい、あの手の発達障害的な人を主役にする時は、秋刀魚の話をせなアカンの?
つかね、そんな食べ方、
骨が口の中に刺さりすぎて痛いよ!どいつもこいつも。
って、違う。
まさか、まったく想定していなかった
スーパー芝居大戦だった。
役者陣かどいつもこいつも手加減なしで自分の芸風ぶち込んでいて、桂先生 as 皆川猿時や、北村文也 as 渡辺いっけいの
顔芸はもとより、過剰演技で右に出る人がいないことで有名な仙波敏郎 as 吉岡秀隆の、
お腹いっぱいな演説シーン!
もう食傷どころではない。どうしようかと思った。一人だけ
違う芝居!!!
と、思ったら徐々に芝居を変えて面白演技が増えていく秋田真志 as 吹越満!久々に
吹越満の怪しい人感が炸裂していて最高でした。
そして、
どうしても阿曽山大噴火が映ると反応してしまうのです。
しかして、これはもう断トツで金子勇 as 東出昌大が素晴らしい。ちょっともう、他の追随を許さない。
本当にもう、
しょーもない女に手を出したがために半ば干された人とは思えない名演。いや、手を出したからこそここまでの芝居が出来るようになったのかもしれない。
杏の幼馴染みの壇俊光 as 三浦貴大をバディとして芝居する因果も絶妙。
役者としてこれが評価されないなら、
日本の芸能界全部糞!と、断言して良い。
そう、糞という意味では、見事に糞日本が描かれている。糞日本の縮図。
酷いぜ。なんだよ。この国家。警察も検察も糞でしかない。
なにかを隠そうとしてたら、隠そうとしたことから白日の下に晒される。
5万ごときの裏金を大量に生産させるあのザマ。あ〜あ、嫌気が差す。
つまりは、良い演出なわけです。この映画。
あんな描写は、日本に限らずそれこそアメリカ映画だって、シットな輩がいっぱい出てくるのだから、日本だけの問題じゃない。
でもね。でも・・・
なお、
さえぼー先生の桜井恵子 as 木竜麻生に対する指摘はその通りではあるんだが、アレは皆川猿時が自由に振る舞ってしまったがために、どうしようもなくなってしまったのかなぁとも。
「
あなたの結婚相手は大変ですね 」
は、同じく酷いと思ったが。
桜井さんと変な恋愛関係とかにしないだけ、マシかもしれないけれど。
でだ、この映画もフード映画なのだ。
冒頭で言及したとおり、秋刀魚が食べたくなったのだけど、自宅ではジャンクフードしか口にしていなかった男が、弁護団とは仲間として同じ釜の飯を食う映画なのだ。
かたやま庵、行きたいなぁと思ったら佐野か・・・遠い・・・
無論、ちっともコード書いてないけど、いちおエンジニアの端くれだったりもするのだから、グッと来るところは方々にある。
いくら技術力が高くても、金子勇みたいなエンジニア相手に仕事するのは
大変なので正直
ご遠慮いただきたいのだけど、いちエンジニアとしては、
憧れを隠しきれない。あんな才能欠片も無い。
そう。中盤くらいから、見てる間中
「
なんで死んだ?なんで死んだんや?金子勇??? 」
という思いを隠しきれなかった。
不慮の死なのだけれども、金子勇はやはり死ぬべきではなかった。
勿体ない。本当に勿体ない。
ソース直したくて、コード書きたくて、でもそれを公開したら裏切ってしまうという煩悶は、
たまらなく泣きそうになったし、実際、エンドロールで鼻を啜る音がした。
隣の隣のおっさんは、序盤いびきかいてたけども。
金子勇が死んだのは42歳の時。
つまり、これを見てる俺の歳なわけだ。
金子勇ほどのストレスを浴びてるわけではないけれど、金子勇ほど、なにかを残してるわけでもない。
さてさて・・・
「ネトラン」見て、「ほわっ!?」っと声が出たのは言うまでもない。