U・B >今年あたりはRSRに来て欲しいTHEイナズマ戦隊(※1)の2ndアルバム「馬鹿者よ大志を
抱け」の話をする前編。
空虹桜>1曲目。マンマのタイトル「馬鹿者よ大志を抱け」イントロが非常にウザい(※11)
U・B >良いではないか。馬鹿者にとってNo.1が大志だという、デカいんだかデカくないんだかよく
わからん歌なわけだから。
空虹桜>No.1よりonly1だとか言ってたのとは対局。
U・B >だって、そう唄ってオリコン1位とか取っちゃダメじゃん。そもそもが。
空虹桜>っていうか、No.1な時点で既にonly1なわけだから、集合論的にはNo.1⊂only1。
U・B >そこまで言っちゃうと身も蓋も無い気が。ともかく、この曲最初に聴いたときはちょっと腰砕け。肩に力入
りすぎでね?的な。
空虹桜>2曲目の「パーダラ・ブギ〜後悔するにゃ若すぎる〜」のが好きそうだもんね。アンタ。
U・B >ちうか、このアルバムん中で一番好き。もう垂涎ですよ。この曲。笑って後悔すんなら三十年
後でいいじゃないの(※2)とかもう!さすがに30年後じゃおせぇだろ。
空虹桜>十中八九50歳オーヴァだからね。
U・B >現実見ないで50歳オーヴァまで暴走って、絶対年金とかもらえる状態に無いからな。
空虹桜>リアルだ・・・だから、25までにモノならなかったら田舎に帰ると。(※3)
U・B >今気づいたけど、シチュエーション的に俺の状況それピッタリじゃん・・・
空虹桜>イタいなぁ・・・
U・B >こんなことしてる場合じゃ無くね?俺。
空虹桜>働け。それはともかく3曲目「ロマンチックが泣いた」は珍しめのラヴソングっぽい感じ。
U・B >そうか?
空虹桜>だって、俺は俺で変わらないから安心して頼ってくれよって歌でしょ?
U・B >いや、そうなんだけど、それをそれだけで唄っちゃうのは「情けない男歌」的にはアウトなんだ
よ。2ndアルバム全体的に意識しすぎて言ってしまうことにウェイト置かれちゃっ
たから、丈ちゃんどうしたの?と(※4)、俺は思ったわけだ。当時。
空虹桜>4曲目の「根性ロックスター」とかもそんな感じだ。
U・B >結果的に、丈ちゃんの声には既にある一定の世界が詰まってるわけだから、
語り直さなくても十分伝わってるわけで、なのにそれを歌詞にするってことは、それ以上のモノが
なきゃいけないんだけど、残念ながらここにはなかった。
空虹桜>声に世界が詰まってるってちょっと面白いね。
U・B >最近ちょっと思ってて、こないだARABAKI行った時にソウルフラワー見て気づいたんよ(※5)。中川の声に詰
まってるモノがあるからこそ、政治的な歌詞ですらそれが平和だったり自由だったりを指
向してるように聴こえるんじゃないかなぁと。
空虹桜>わかるようなわからないような。
U・B >ん〜と、超真面目な話もANIと瀧で繰り広げられたら脱力するみたいな。(※6)
空虹桜>スンゴイよくわかった。
U・B >もちろんそこには背景のストーリィを知ってるか否かって予備知識もあるんだけど、出会い頭でたとえば5曲
目「嘘つきのバラード」聴かされたらグッときちゃうんじゃないかなぁと。
空虹桜>わかりやすい失恋モノだしね。
U・B >いかにも情けない男歌っていう。
空虹桜>優しさそっと見せないで 俺の前に来て怒ってよとかツボでしょ?(※7)
U・B >たまりませんよ。唄われること自体でどういう人間かわかるわけじゃん。なのにそこ
に言葉を費やされる曲とか聴けません。
空虹桜>出たてのハードコアぶりたいHipHopの人たちとかそんな感じだよね。
U・B >やればやるほど裏目っていう。
空虹桜>そんな感じもする6曲目「背中に猫を飼っちまったんだ」
U・B >う〜ん。微妙なとこ。
空虹桜>書かずにはいられなかった曲に聴こえるけど、なんか泣かせようオーラを感じていずい(※8)。
U・B >泣かされるのか?これで。
空虹桜>あっそっか。えーと、違う。泣きたいオーラだ。勝手に泣いてりゃいいのにっていう。
U・B >はいはい。俺らしく連呼してるとかとか。
空虹桜>この曲は違うけど君らしくを連呼するのとかね。自分が言って欲しいだけなのは止め
て欲しいなぁと。
U・B >そこがね。結局、このアルバムの微妙なとこなんだよね。歌詞で言ってるほど吹っ切れて
ないのが細部に残っちゃってるっていう。
空虹桜>ああ。そだね。お前、言ってることとやってること違うじゃん!感がある。
U・B >だから逆にさっきの「嘘つきのバラード」が際だってるって気もするけど。とりあえず今回最後の7曲目が
「飲んでゴーゴー」
空虹桜>ここでこの手のコミックソング的なのが来ると安心できるね。
U・B >煮えきれないならずっとそれやってろよ!ってな。でも、怒髪天だってピーズだって行き詰
まったりした(※9)わけだから、まぁいいんじゃないかって気もする。
空虹桜>よくわかりません。
U・B >いいのいいの。そんなわけで、アルバムレヴュとして言うべきことは言い尽くした
感があるにもかかわらず、全曲レヴュのために次回へ続きます。(※10)
※1 Vo.上中丈弥(基本全曲作詞)、G.山田武郎、Ba.中田俊哉、Dr.久保裕行の四人組ロックバンド。ドラム以外の3人が大阪出身で、ドラムだけ北海道出身という異色な組み合わせ。詳しくはオフィシャル参照。1stの話はこちらから
※2 拡大部は歌詞より引用。
※3 スチャダラパーの「from喜怒哀楽」より。しかし、ホントもう・・・(鬱)
※4 丈ちゃん:ヴォーカル上中丈弥の愛称。
※5 ARABAKI:ARABAKI ROCK FESTIVALのこと。'07を見に行ったレポがここにある。ソウルフラワー:SOUL FLOWER UNIONのこと。そのレポがこれ。
※6 ANI:スチャダラパーのメンバ。瀧:電気グルーヴのメンバ。とりあえずわからない人はこれ買って聴きつつ、ここ読めばいいんじゃないかなぁ。
※7 拡大部は歌詞より引用。
※8 いずい:北海道弁。適当な標準語がないんだけど、しいて言い換えるなら居心地が悪い。
※9 怒髪天:R&Eなロックバンド。丈ちゃんはこのバンドの直系だと主張している。ピーズ:Theピーズのこと。個人的には「シニタイヤツハシネ-born to die」と「グッタリしたいぜ」あたりが好き。
※10 空虹桜24行。U・B40行で当然俺の負け。珍しく歌詞からの引用が少ない回でした。
※11 超今さらだけど、曲名を誤っていることが2018年に発覚!正解は「バカ者よ大志を抱け」