第684回 KISS(後編)

U・B  >アナログフィッシュ※1)のメジャ初フルアルバムの「KISS」を話す後編は名曲「BGM(!!!!!?mix)」です。
空虹桜>珍しく入りから曲紹介。
U・B  >「BGM」自体は過去に一度やってますからね(※2
空虹桜>たしかに。
U・B  >ソレとコレとの決定的な違いは曲の入りですけど、もう、今となってはこっちが正なんですよ。
空虹桜>Do you still need BGM ?
U・B  >NO THANK YOU !
空虹桜>五月蠅いよ。叫ぶなよ。
U・B  >この曲はここで叫ぶのがすべてと言っても過言ではない。
空虹桜>さて、気を取り直して、8曲目は「月の花
U・B  >今回用に久々にこの曲聴いたんだけど、国道20号って東京から長野につながってんですってよ
空虹桜>はぁ。
U・B  >反応薄ぅいらっしゃいますけど、結構ここ重要だと思うんですよ。どちらかというと、この曲は青い挫折の歌だと思ってんですけど、
       スタートは新宿あたりで呑んでる時かもしれないけど、その道は、自分の生まれた町までとは行かないが、地元と呼べるエリア
       にまでつながってるわけですよ。
空虹桜>ああ。甲州街道なのね。国道20号って。
U・B  >補足ありがとうございます。で、つながってる感によって、付加される肯定感みたいのがあるじゃないですか。
空虹桜>ある人にはあるだろうね。
U・B  >薄情な言いっぷりですけど、今が宙ぶらりんじゃ無くて、誰にも気づかれてなくたって、月を目指す花のようにっていうさ。
空虹桜>どうせ聞くなら、もうちょっと陰鬱か肯定的かに振れて欲しいな。さて、9曲目は「ハーメルン」で、当然笛を吹く。
U・B  >吹かないですけど、俺にしろ空虹さんにしろバカみたいな宴のアトで 取り残されたのはダァレ?※3)って言
       われて、だいたい取り残されてる側じゃないですか。
空虹桜>いかにも。永遠に祭が続けばいいのに派だからね
U・B  >エンドレスエイトな。
空虹桜>いや、暑いのはヤだ
U・B  >でもでも、ビールもガリガリ君もおいしいし、RSRがある(※4)んですよ。8月は
空虹桜>アタシ関係ないし。RSR。
U・B  >馬鹿!何年アンタ来てないの!!
空虹桜>お前誰だよ・・・
U・B  >冗談はともかく、最近、アレですよ。歳のせいとかにして、バカみたいな宴をやってないんですよ。ウチら。アカンね。そんなこと
       だったらホントに老けちゃいますよ。いつまでもヤンチャやらんと
空虹桜>昔から老け顔の人がよく仰いますよ。次。10曲目は「Queen
U・B  >同じアルバムで「Town」を唄ってはいる(※5)けれど、まだこの頃の下岡晃という人にとって重要なのはWorldだったから、Baby君
       のworldと Baby僕のworldが 似てるなら 似てるだけ 勝手に君を近くに思うのさ※6)な
       んて歌詞が出てくるけど、でもねぇ、勝手に近くに思わなきゃやってら
       れないんですよ。ッタク。
空虹桜>なにを熱くなってらっしゃいますか?
U・B  >当然、勝手に大事に思ってますよ。問答無用で大事ですよ。呼ばれれば夜中にタ
       クシー飛ばしたっていいですよ。仕事サボって新幹線往復したっていいんですけど、どうして呼んでくれないかなぁ
空虹桜>たぶん、そゆのが重たいんだと思うよ。
U・B  >大丈夫狂っちゃいない※7
空虹桜>もしかして、ウマくまとめた気になってる?まぁ、いいや。11曲目が「僕ったら
U・B  >健太郎(※8)らしい気持ちの悪い曲
空虹桜>ホント、ファンとは思えないことを平気で言うよね。
U・B  >そういうサイトですからね。それはともかく、この未練がましいというか、妄想猛々しい感
空虹桜>いいじゃん。泣き出しそうなら泣けば良くて、キスとか肉欲に逃げちゃいけないけどさ。
U・B  >肉欲言ってしまいますか。
空虹桜>異性に触れたいのなんて、所詮すべては肉欲、性欲ですよ
U・B  >いや、たしかに谷間見るのも太もも見るのも性欲ですけど、二の腕触れたいのは性欲というより生命欲に近い
空虹桜黙れ変態
U・B  >はい。ごめんなさい。
空虹桜>このアルバム、最後は「ナイトライダー2
U・B  >夜の町は死んでしまっていて 目の前の世界は価値を下げてきて 君のバイクは異彩を放
       っていた 赤いタンクが異様に光ってさ※9)って、歌詞が抜群に素晴らしいと思ってて、夜の湾岸流してる時に、自分
       の走行音しかなくて、たしかにその瞬間、世界で生きているのは自分だけなんですよ。
空虹桜>草も虫も生きてるけどね。
U・B  >いらねぇよ。屁理屈。
空虹桜>盛り上がりどころがあんま無いけど、でも、この低体温っぽい感じがアナログフィッシュなんだろうなぁとは思うんです。
U・B  >この頃はね。クールでニヒルというか、常に斜に構えてる感だけのバンドかな?っていうのは、思わではなかった
空虹桜>それがこの先のアルバムで、どのように変わっていくのが、一連のレヴュの肝?
U・B  >んにゃ。実際は、そう見えていたけどずっと1mmもブレてないってのが肝になります。(※10


※1 アナログフィッシュ:1999年に結成の下北系ギターロックバンド。長野県下伊那郡喬木村出身の下岡晃(Gt&Vo)と佐々木健太郎(Ba&Vo)に斉藤州一郎(Dr)を加えた3ピースバンド。
※2 BGM:メジャ2ndミニアルバムの表題作。詳しくは第666回で。
※3 拡大部は歌詞より引用。
※4 RSR:U・Bのためのロックフェスティバルこと、RISING SUN ROCK FESTIVALの略称。どれだけU・Bがこのフェスのために生きているかというと、2007年からずっとファンサイトというかニュースサイトをやっているぐらい。
※5 「Town」を唄ってはいる:詳しくは前回を参照のこと。
※6 拡大部は歌詞より引用。
※7 拡大部は歌詞より引用。
※8 健太郎:※1のとおり、アナログフィッシュのベース&ヴォーカル。太ったり痩せたりする人。
※9 拡大部は歌詞より引用。
※10 空虹25行。U・B36行で、の負け。こうやって喋ってみると、前半に大ネタぶち込んでるアルバムなんだなぁ・・・


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