U・B >前編が1行目からタイプミスしてたことに、このあとのリード文確認する際、気づきました!ってところで、アナログフィッシュ
(※1)はメジャ契約を切られて(※2)、あまつさえ自律神経失調症で斉藤州一郎が脱退する(※3)という異常事態の中作られたアルバム
「Fish My Life」(Amazon/iTS)を語る後編でございますです。
空虹桜>時々しょうもなさすぎる恥ずかしいタイプミスしてて、ヤになるよね。
U・B >仕事のメールでタイプミスする時の、ミスりっぷりで憂鬱になることしばしですね。外部に送るメールだから、訂正文送るのも全部上
席に見られてたりするわけですよ。
空虹桜>「上席」って、大人な台詞だよね。
U・B >なんですか?その唐突な展開。
空虹桜>小学生が「上席の方から報告させていただきます」とか言ったら「お前誰やねん!」って、ド突くよなぁとかさ。
U・B >エセ関西弁は辞めましょうよ。本当に。
空虹桜>さて、6曲目は「ほら」で、ドラムはキャプテンストライダムの菊住守代司(※4)
U・B >凄いなぁ。自分が振ってるとはいえ、まさか空虹さんの口から「キャプテンストライダム」なんて単語が出るなんて、5年前とかには想
像つかない世界ですよね。まったく。
空虹桜>いや、全然知らないんですけど。アタシ。
U・B >キャプストもなんで活動休止しちゃったんだろうなぁ。
空虹桜>いいから話を進めて。
U・B >はいはい。健太郎曲(※5)にしては珍しいマイナスな曲なんだけど次の憂鬱までの執行猶予(※6)は素晴らしいフレージングで、
昔、空虹さんがストロに神様からの放置プレイって書いてたじゃないですか。(※7)
空虹桜>書いた気はする。
U・B >覚えてろよ!
空虹桜>なに?その負け犬台詞。
U・B >日本語的に正しい用法だと思うんですけど・・・いや、そうじゃなく、むしろ、憂鬱の方がデフォルトみたいな解釈のが、心穏やかにいられるという
か、心構えとしてポジティヴなんじゃないかと。
空虹桜>ネガポジ反転。
U・B >裏の裏は表ですからね。365日のうちの僕の 300日は憂鬱なんだ(※8)とか言うなら、間違いないわけですよ。
空虹桜>・・・82%強だもんね。
U・B >計算するなよ!
空虹桜>そんなところで、7曲目「無力のマーチ」で、またもやマイナスよりな曲だけど、今度は下岡曲。(※9)
U・B >この曲もドラムがコテイスイで、パーカッションがフィリポの髭ちゃんコンビ(※10)なんだけど、何気にこのアルバムで一番好き
な曲かもしれない。
空虹桜>何気に。
U・B >何気に。だって無力無力無力な僕等の毎日 無力無力無力な僕らのマーチ(※11)ですからね。
空虹桜>何気にプロテストソングなわけだ。(※12)
U・B >何気まくりすてぃですけど、
空虹桜>なんか言った?
U・B >ツッコミ早ッ!
空虹桜>変なこと言うから。
U・B >すみませんね。趣味なもんで。ともかくさ、僕らは大変無力なわけですよ。たかだか消費税3%上がることにブー垂れるわりには安倍晋
三支持する衆愚に巻き込まれて、それでもなお、なんか仕方なく必死で生きてなきゃいけないわけじゃないですか。なんッスかね?この世界
というか社会に対する圧倒的な無力感って。
空虹桜>若いなぁ。
U・B >そう来るか・・・
空虹桜>8曲目が「いずる」で、日本語的に正しいのかよくわかんないんだけど、佐々木健太郎弾き語りのラヴソング。
U・B >いかにもアナログフィッシュな一曲。
空虹桜>ソロでは出来ない?
U・B >「アナログフィッシュ」の名前を冠さないと発表しちゃいけない曲だと思う。
空虹桜>それはやっぱり「街」の人ことが出てくるから?
U・B >うん。「街」がアナログフィッシュのテーマであることは、折に触れてクロスフェーダの中で喋ってるけど、ここでも15キロ離れた君の声
が 地球の裏側から鳴っている(※13)って、とんでもないフレーズが出てくるじゃ無いですか。
空虹桜>今どきだと、Ustとかツイキャスとかで海外で有名な人とかってそんな感じになっちゃうんじゃないかなぁ。(※14)
U・B >そうきますかね。
空虹桜>恐ろしい時代だよねぇ。
U・B >ええ。にもかかわらずさぁ、なんなんだべね。距離とか時間とかさ、やっぱり壁になったりするんですよ。ホント、こんだけ人がいて、
文明が発達して、にもかかわらず、タイミング一回逃しただけで全部おじゃんですよ!
空虹桜>わかったよ。大声出すなよ・・・考えすぎは体に毒だぜ(※15)
U・B >また、ウマい切り返しを。
空虹桜>最後。9曲目は「Lover」で、タイトル通りバリバリのラヴソング。
U・B >バリバリ夕張。
空虹桜>死んでしまえ。
U・B >いいじゃないですか。思いついたことをすぐに出来てしまえてこその自由。
空虹桜>アンタの自由は単に無計画なだけ。
U・B >うわっ。ビックリするほど否定できない。
空虹桜>ともかく、なんの捻りもないそのままなラヴソング。
U・B >健太郎曲だから、そこまで違和感無いけど、実はとても一方的なラヴソングで、ある意味極めて日本的というかJポップ的。
空虹桜>英語のラヴソングってあんま知らないから、コメントしようがないです。
U・B >言うても、そんな俺も知らないんですけどね。
空虹桜>ダメじゃん。
U・B >ちなみに、ドラムはGRAPEVINEの亀井亨(※16)で、健太郎と仲がいいらしい。
空虹桜>もしかして、そゆ意味の曲!?
U・B >待てよ・・・その反応無いわぁ。
空虹桜>冗談はともかく、そろそろまとめを。
U・B >この展開でまとめろっても・・・経緯はともかく、当時久々に出たアルバムだと思って喜んだら、裏ではいろいろアレなことになっていて、さらに内
容も微妙だなぁと思ってたんですけど、今聞き返すと、なんだかんだで俺、アナログフィッシュ好きだわぁっていう。
空虹桜>はいはい。(※17)
※1 アナログフィッシュ:1999年に結成の下北系ギターロックバンド。長野県下伊那郡喬木村出身の下岡晃(Gt&Vo)と佐々木健太郎(Ba&Vo)に斉藤州一郎(Dr)を加えた3ピースバンド。
※2 メジャ契約:SMEだった・・・
※3 自律神経失調症:自律神経のバランスが崩れた場合に起こる症状の総称。 斉藤州一郎:※1の通り、アナログフィッシュのドラム。このアルバムが出た2008年当時、脱退していたが2009年復帰。以上、注釈3つは前回のママ!
※4 キャプテンストライダムの菊住守代司:メンバ全員が宇都宮大学の出身のスリーピース・ロックバンド。2010/2/3、ベストアルバムの発売をもって活動休止。菊住守代司のパートはドラム。
※5 健太郎曲:アナログフィッシュのベース、佐々木健太郎が作詞作曲した楽曲のこと。
※6 拡大部は歌詞より引用。
※7 正確には「産まれてから死ぬまでカミサマから放置プレイ。」
※8 拡大部は歌詞より引用。
※9 下岡曲:アナログフィッシュのギター、下岡晃が作詞作曲した楽曲のこと。
※10 ドラムがフィリポでパーカッションがコテイスイの髭ちゃんコンビ:髭という名前のバンドがいるのだよ。
※11 拡大部は歌詞より引用。
※12 プロテストソング:Wikipediaによると「政治的抗議のメッセージを含む歌の総称」だそうな。
※13 拡大部は歌詞より引用。
※14 Ust:2007/3に設立された動画共有サービスUstreamのこと。 ツイキャス:手軽にライブ配信を行えるWebサービスTwitCastingの略称。
※15 拡大部は歌詞より引用。
※16 GRAPEVINEの亀井亨:1993年に大阪府で結成された、実体としては5人組のロックバンドGRAPEVINEのドラムが亀井亨。
※17 空虹31行。U・B43行で、俺の負け。注釈入れ忘れたけど、バリバリ夕張でこれのことね。