えっ?こないだ「
哀れなるものたち」上映したばっかなのに、またエマ・ストーンとヨルゴス・ランティモスで映画撮ったの?
しかも、
超変な映画なの?また、エッチぃシーンがあるの???
ってことで、「
憐れみの3章」見ました。
久々のTOHOシネマズ新宿でTCX。
一瞬、最前のリクライニングシートにしようか思いましたが、
ここのリクライニングシートが一番ダメだった気がしたのでいつもの場所へ。
前のオジサンの頭が邪魔だったけど、途中で崩れ落ちてたから、
最初から崩れろよ!
それはともかく、そこでまさかの
ゲロ映画!
ってことで、思わず声が出るシーンがいくつかありましたけど、
終わり方が投げっぱなしで酷い!っていう。
1話2話3話とスタッフロールの色が違う(ちゃんとパンフの文字色をあわせてるあたり、信頼のサーチライトピクチャーズ)のだけど、どうもエマ・ストーンの出演時間がだいぶ違いそう。
あと、全体に通奏低音していたのは紫か?
こうやって振り返ると、第1話がまだマシだったという恐怖にたじろぐ。
なんだそれ。
生きていることと性が紐付いていたように見える第1話と第3話に対して、
本当に死んでしまった第2話はやはり、
これだけ違う映画と言わざるを得ない。
グロというかゴアという噂は聞いていたので、ある程度は想定の範囲なんだけど、
まさかプリプリの肝臓がスクリーンに映し出されるとは!
たぶん、豚のだけど、いやいや、あんなことしたならもうちょっと出血が(違)
そんなビックリするぐらい頭の悪い第2話「R.M.F. は飛ぶ」の展開だけど、これだけちょっとしたグロホラー短編で良かったかなぁと。
「1分だけ」と言って見る乱交動画が頭の悪くて笑っちゃうけど。
言うても、リズ(たぶん偽者) as エマ・ストーンは、ダニエル as ジェシー・プレモンスを好きだったわけじゃないですか。
もちろん、最初の親指切り落とすまでの逡巡はちゃんと描写されているので、リズ(たぶん偽者)が何者であっても、
そこで嫌われてはならないという必死さが伝わる。だから、自分の判断で親指を切った(削ぎ落とした)のだ。
これはまぁ、愛だろ?
嫌われるのと死にかけるのどっち取るかで、死にかける方を取ったわけだ。
それほどまでに嫌われたくない。
そして、愛が行きすぎて感情を自力で摘出して死ぬ。
そのタイミングでやってきたリズ(たぶん本物)は、しかし本当に本人なのかは伏せられる。
そこまで考えてふと気付く。
この映画嫌われたくない映画だったんだ!
なるほど、そう考えると、独立しようとした映画である「
哀れなるものたち」との対比は鮮やかになる。
性的なことは、セックスは誰かが必要になる、残念ながら。
オナニーシーンはある(それも第2話!)のだけど、それはダニエルのことを思ってだ。たぶん。
嫌われたくないがために人を殺し、自分を殺し、おまけに大事な人を事故死させる。
なるほど。原題の「Kinds of Kindness」って、たしかに歪んだ優しさの映像化としては、
お見事に尽きる。邦題も意訳としてあっている印象。
あのポスターやメインヴィジュアルの顔がお面になってるのも、隠喩的。
でもさ、面白い映画なんだけどさ、
わけわかんないよね!
しかしてとはいえ、そのわけのわからなさはリアリティの表出と言えるかもしれない。
だいたい、サイコさんのやることなんてわけがわかるはずがない。
わかってたまるか。
わかるヤツはサイコだ!
でさ、エマ・ストーンはエロいんですけど、なにより第3話「R.M.F. サンドイッチを食べる」の立ち姿が素晴らしいのです。
あの、ちょっと歪んだ感じや、せかせかとした歩き方は本当にサイコな人な感じで素晴らしく、おまけで注射器出す時から、刺して、倒して、測定するまでの顔芸が抜群に良い。
あんな怖い人ヤだけど、エマ・ストーンになら殺されてもいいか(笑)
歩き姿だけの話をすると、「ナミビアの砂漠」の河合優実といい、お芝居って歩き姿に出るよなぁと。
しかも、あのノリで紫のスポーツカーでドリフト決めまくるとか、アレな人たちはアがること請け合い。
なお、カーグラのコラムによると「ダッジ・チャレンジャー」の復刻版らしいのだけど、
> この章からは大切な教訓を読み取ることができた。ドライブ中によそ見をしてはいけない、必ずシートベルトをしよう、という2点である。
っていうのは、思いっきりネタバレなので如何なものかと。
全般的にちょっと的外れな印象。
それはともかく、その
ドリフトに振り回されてゲーゲー吐きたい(駄目)
そしてやはり、ウィレム・デフォーである。
第3話で赤いパンツのシルエットだけど
チ○コが大きい(笑)
ただ、濡れ場が無いの残念で仕方が無い。
エマ・ストーンの濡れ場は見たことあるから、
ウィレム・デフォーの濡れ場が見たかった!(待て)
そうじゃなく、胡散臭さが尋常ではないのです。素敵です。最高です。
第1話「R.M.F. の死」といい、第3話「R.M.F. サンドイッチを食べる」なんて、
本当に両方イける人にしか見えない。
いっそ、なんでもイける人にしか見えない。
ラストのエンドロールで犬に劇中のシーンを再現させてたけど、その中であった
犬のセックスシーンにデフォーが紛れてても違和感が無い(待て)
エンドロールといえば、第3話のエマ・ストーンのダンスも酷かったなぁ。
あと、マーガレット・クアリーが一番エッチくて良かったですね。
とくに第1話「R.M.F. の死」の紫衣装がエロかったですが、第3話で出てくる水着の後ろ姿がよろしうございました(待て)
なんつーか、こういう風に下衆なことを書き連ねると、ヨルゴス・ランティモスって、
往年の日活ロマンポルノの監督みたいよね。
で、R.M.Fってヨルゴス・ステファナコスのことだったの?
何故かWebではアルファベット表記ばかりで、でも、パンフにはヨルゴス・ステファナコス書いてたよ。
それはともかく、これまたエンドロール中のオマケ映像で、ケチャップ飛び散らかしたのが
出血描写に見えて笑ってしまいました。とさ。
「R.M.F」の解釈は、パンフの山形浩江がお見事でした。