U・B >ちうことで、バージェスの方に100本近く超短編晒したことだし、サイト自体も7周年だしということで、企
画された「おんがくのような」と名付けられたCD-Rについて、ロキノン(※1)の1万字インタヴュなノリで聞
いていこうという企画です。
空虹桜>実際問題として、誰が字数を数えるのかという。
U・B >もちろん雰囲気です。んじゃ、俺が山崎洋一郎的ポジション(※2)で、
空虹桜>あの、基本「妄想トリビュート」(※3)しか読まないんで、その人のキャラ設定とかわかんないんですけど。
U・B >あんまそゆとこまで気回さんでいいから。んで、まず「おんがくのような」っていうタイトルから聞いていき
たいんだけど。
空虹桜>えっと・・・いいけど、これなんか無駄に恥ずかしくないか?
U・B >今さら気にするなや。
空虹桜>え〜・・・
U・B >「ような」っていうのは、あくまで本物に対するバッタもんって主張なわけじゃん。
空虹桜>それはホラ、もともとの企画段階がアンタの架空バンドやりたいっていうとこから。
U・B >おもっきし、デイリーポータルっていうか、大塚幸代のパクリだけどな。(※4)
空虹桜>そんなのにわざわざ詞作るぐらいだったら、超短編まとめりゃいいじゃないっていう。ちょうどまとめ
るのになんかコンセプト欲しいなぁと思ってたところなんで、余計に。
U・B >でまぁ、ジャケ写をウチの常連である1skにお願いし、これがまだできてこないと。
空虹桜>完成見本すらまだ見せてもらってないのに、何故こんな話をしなきゃなんないのかが、本日最大の疑
問なんですけど。
U・B >6/13で7周年だったから。
空虹桜>そんだけ?
U・B >そんだけ。どうせネタも無いし。
空虹桜>いや・・・すみません。で?
U・B >でって。タイトルの理由。
空虹桜>ああ。んと、どちらにせよ誰も作曲しないってのと、商品価値を付けるために、商品自体はブ
ランクのCD-Rってことにしよう!っていうビジネスサイドからの提案が。
U・B >最悪ダイソーで2枚100円のブランクCD-Rを今回1枚400円で売れないかなぁっていうボッタクリ企
画ですけどね。
空虹桜>1skに写真お願いしたのも、アタシの文章だけじゃ値段には心許ないというビジネスサ
イドからの要請なわけだし。
U・B >ネットの中の狭い評価の空虹と、それなりの受賞歴がある1skの写真だったら1skの写真取るで
しょ?ともかく、台所事情ばっか話しても仕方ないから本線戻りたいんですけど。
空虹桜>そんなこんなで、音楽的要素というか、ぽいモノを集めてみようってことで編纂したからタイトルが「おんがく
のようなもの」と。
U・B >勝谷誠彦(※5)に言わせれば、胡散臭いのは全部ひらがなかカタカナなんだけどな。
空虹桜>余計な情報いらないから。っていうか、1万字インタヴュとかいって、絶対アンタの方が喋ってるよね。
U・B >そんな不意に痛いとこ突かないでください。とりあえず、用紙の都合から全6作品収録で、書き下ろし
2作の既発4作の構成。
空虹桜>単純に、知ってるのばっかだったらいらないよなぁってのと、書き溜まってるのをすこし
吐き出したいなぁってのと。
U・B >ならば何故に、既発作の中で一番空虹の奏でる音楽っぽい「猫のいる情景」が収録されていないのか?と。
空虹桜>アレに値段付けたら、JASRACにお金払わなきゃなんないでしょうに。(※6)
U・B >たしかに。
空虹桜>あと、やっぱりアタシはヒップホップが好きだから、生半可のモノを出してキャーキャー言
いたくはないと。それに書き下ろしの「ロックンロール」を一番最初に持ってきたから、そんなそんな
頑張らなくてもいいかなぁと。
U・B >そこですよ。また。空虹作品で「ロックンロール」ってなんか嘘っぽい。
空虹桜>いちおー、川本真琴のレヴュなんかもやったわけだし、そっちがOKならこれもアリでしょうに。
U・B >そりゃそうなんだけど、なんかねぇ。
空虹桜>むしろコンセプトはわかりやすくなってると思うんだけどなぁ。
U・B >2本目が「ラヴァーズ・ハイ」で、これは「情けない男歌」だし、ロックのサブストリームに位置づけれる作品だ
と思うんだけど、この2作を先に持ってくるのはリスキィなんじゃないかなぁと思うんだ。
空虹桜>なんで?
U・B >基本的にこの路線は売れない。あと、リアリティが足りないと胡散臭い。
空虹桜>リアリティとか言われると、所詮全部作りもんだからねぇとか醒めたこと言うしか術がないんで
すけど。
U・B >それは作り手が言っちゃアカン台詞じゃないかなぁ。
空虹桜>え〜。エンドマーク付けるまではそれでもいいかもしんないけど、校正とか推敲段階にはもう
他人事だよ。アタシの場合。
U・B >参考までに、推敲ではどういう直し方してくの?
空虹桜>どういう人にどの程度伝わるか。
U・B >じゃあ、自作のレンジが狭いことはわかっていると。
空虹桜>ポップなのの方が書くの難しいんだよ。最低限自分を笑わせれる作品じゃなきゃいけないん
だけど、自分の笑いが基本マニアックだから。
U・B >最近、なんかポップによろうとしてる気配は感じる。
空虹桜>毎度途中で挫折してるんだけどね。
U・B >3本目は「りんごの唄」で、路線は続いてる気がするけどテンションが違う。
空虹桜>ウチらぐらいまではやっぱ8cmCDがシングルで12cmCDがアルバムじゃない。
U・B >とはいえ、セットにしてるのはブランクCD-Rだし。
空虹桜>文学フリマ(※7)あたり行けば、たぶんありがちな商品だろうけどね。で、全6作だからミニアルバム程度の
構成はきちんと取りたいなぁと。
U・B >だからって、露骨にダウナな。
空虹桜>これぐらいのダウナはむしろ売りだと思うんだけどね。日本国内のドラッグだってアッパよりは
圧倒的にダウナが多いわけだし。
U・B >ソレとコレを比較するか?
空虹桜>っていうかさ、6作中5作がアッパなんだから、1本ぐらいダウナがあっていいじゃない。
U・B >4本目の「自転車に乗って」って、アッパなの?
空虹桜>むしろドラマチック気取って失敗したというか。タカスギさんの方がよっぽどアッパで音楽的だったけどね。
U・B >なら、なんで入れたの?
空虹桜>毛色的に紛れて違和感ないのがこれぐらいしかなかった。あと主役キャラの男女比を1:1に
したかった。
U・B >5本目に「これでもか」を入れといて、毛色もクソもないんじゃないッスか?
空虹桜>書き下ろし2本入れちゃったのもあって、良くも悪くも他者からきちんと評価された作品を入
れなきゃマズいかなぁと。あと、アタシにとってのヒップホップ的な文章のわかり
やすいとこだからってのと。
U・B >具体的には?
空虹桜>読めばわかる。っていうかさ、この手のインタヴュっていっつも思うんだけど、聞いたり読んだりすればわかる
ことまで言葉にして説明するんだったら、モノを作る意味がないんだよね。作り手としては。読者
の立場では知りたい願望があるのわかるんだけど。
U・B >う〜ん。意図がちょっと違くて、共通理解というか前提条件を提示しといても問題はないんじゃないかという。
空虹桜>だからさ、たとえば「今夜はブギー・バック」(※8)の元ネタを知っていようが知っていまいが、楽しめるからい
いじゃんと思うんだよね。実際、アタシは元ネタ聴いたこと無いし。
U・B >でも、興味を持った人をナビゲートするのは悪いことじゃないと思うし、普通の意味でのヒップホップ的と言っ
た場合、別に音数もあってないし、たいした韻も踏んでないわけだから、認められないわけじゃん。
空虹桜>まぁ、それはね。たしかに。
U・B >実際、「ライム・オア・リーズン」でいろいろトラブってたのはそこらもあるんだし。
空虹桜>いや、アレは張った罠にまんまとハマったから、って、今さらそう言う話するのも恥ずかしいからいいや。言い
たいことはわかるから簡単に説明すると、決められた尺の中にありったけのネタをつ
っこむのが、アタシが好きなヒップホップの一要素なのね。
U・B >スチャダラ的というかいとうせいこう的というか。(※9)
空虹桜>いとうせいこう一枚も持ってないけどね。
U・B >さっきお前が言ったことに立ち返れば、なら、これは生半可なヒップホップなんじゃな
いか?っていう。
空虹桜>う〜ん。そう言えばそうだけど、体を装っているというか、最後の処理はヒップホップ的じゃないんだよねぇ。
U・B >すみません。わかりません。だから、生半可じゃない?っていう問いなんだけど。
空虹桜>う〜ん・・・タラバガニと毛ガニとか朝顔と夕顔とかみたく(※10)、似て非なる物だっていう。
U・B >それじゃ説明なってないよ。
空虹桜>申し訳ないけど、やっぱりこのノリのインタヴュってムカつくわ。
U・B >話そらすなぁ。
空虹桜>いい加減疲れたんですけど。
U・B >えーと、最後に「なりそこないの鳥」
空虹桜>コンセプト決めた時点でこれを最後にするのは決めてて、最初の「ロックンロール」となんか呼応してるように
も読めるかなぁと。
U・B >すると、全体としては「孤独」で読めるかなぁと思うんだけど、「自転車に乗って」は違う気がすんなぁ。
空虹桜>「孤独」よりもむしろ「個」で、2人ではなく1人と1人っていうか。アタシの好きな音楽感というのがたぶん
「個」それぞれの境界だったり輪郭だったりをハッキリさせようとするものだか
ら、結果的にそういう作品集になってるんじゃないかと。
U・B >ってところで、インタヴュ自体を終わっとけばすこしは様になるかなぁ。(※11)
※1 ロキノン:ロック系音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」の別称。オフィシャルな単語ではないのに「ロキノン」で検索してもオフィシャルに行き当たったりする。
※2 山崎洋一郎:ロック系音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」の現編集長(UP時)好きな人と嫌いな人がいるけど、熱すぎる人だという点に関しては誰もが認めるかと。
※3 妄想トリビュート:みずしな孝之が描く1ページ漫画。単行本まだ〜
※4 こゆところを参照のこと。ちなみに、レーヴェルは「GHP」で、音楽だけじゃなくいろいろマルチなレーヴェルを目指してます(笑)
※5 勝谷誠彦:赤坂の火薬庫。戦うコラムニスト。Webで聴けるモノは全部聴いてるけど、有料MMは取りません。
※6 JASRAC:ヒール役が似合う音楽著作権の管理団体。
※7 文学フリマ:文章系同人誌即売会みたいの。オフィシャルはこちらから。
※8 今夜はブギー・バック:先週も似たようなことに注釈を書いた気が(苦笑)とりあえずこっちをどうぞ。
※9 スチャダラ:空虹さんが好きなスチャダラパーのこと。とりあえずここなんかをどうぞ。 いとうせいこう:編集者だったりライタだったりするよくわからない人。日本で最初のラッパーらしい。
※10 タラバガニと毛ガニ:足の数が違う(タラバはヤドカリの仲間) 朝顔と夕顔:名前が似てるだけで全然姿形は似ていない(夕顔はひょうたんの仲間)
※11 空虹桜63行。U・B51行で俺の勝ち。しかし、なんかヘタなアルバムレヴュより喋ってるよな。で、商品の詳細についてですが、スリムケース入りのCD-R1枚を400円で販売と。郵送の場合は送料別。さらに詳しい内容はジャケ写が決まってから。このまま流れる可能性も否定できないもんで(苦笑)
なお、現時点で既に購入を希望される方がいらっしゃいましたら、U・Bまで、メールにてご一報下さい。折り返し、詳細をご連絡させていただきます。メールアドレスは、本ページ一番下にあります。(結局350円にしました。詳しくはこちらで 2007/9/2追記)