第710回 願いがかわるまでに

空虹桜>一連の川本真琴※1)シリーズの一区切りってところで、「願いがかわるまでに」を話します。
U・B  >なんかドスドス言ってる!な感じの今回のアルバムですが、1曲目は「fish」で、イントロの処理が「愛の才能」(※2)みたい。
空虹桜>わからではないけど、それよりもゴリゴリの4つ打ちのことにビックリだからなぁ。(※3
U・B  >4つ打ちでこの声って、ある意味、真っ当なテクノポップですよね。
空虹桜>そうなんだよね。思わずLUPINOかよ!ってツッコんだもんね。(※4
U・B  >LUPINO?・・・ああ。原点回帰的な。
空虹桜>実はなにげに懐かしい感があるっていう。
U・B  >2曲目が「gradation」で、YouTubeにはMVも上がってますが、まぁ、小一時間ツッコみたいですね。このMV。(※5
空虹桜>なんか中途半端なアイドル感のある振り付け。
U・B  >アイドルかアイドルかじゃなかったら、アイドルだってのは認めますけど、さすがにこれはね
空虹桜>アラフォーだもんね。
U・B  >なにせ同じ1974年1月生まれって、高橋由美子に岡本真夜に荒川良々にさとう珠緒ですからね!(※6
空虹桜>まさかのさとう珠緒オチ。
U・B  >ええ。まさかの。
空虹桜>それはともかく、今回歌詞カード見れない(※7)からアレなんだけど、全体的にパンチの効いたフレーズが出てこないなぁ思ってたところで、
      江ノ島から稲村ヶ崎への風が初めてのピアスを揺らす※8)ってのが、瞬間的なイメージ喚起力で良いんだよね。
U・B  >地名が入ってるのに?
空虹桜>地名が入ってるからこそ。
U・B  >そゆもんッスかね。さて、3曲目はタイトルチューンの「願いがかわるまでに」で、この曲だけ前作同様川本真琴and幽霊名義。
空虹桜>やっぱりこの流れで聴くと、川本真琴のヴォーカル力が際立って聴こえるね。
U・B  >単純な曲にメリハリが付くというか。
空虹桜>曲名の変化球っぷりというかに対して、単純な構成なんだけどひまわりを連呼されるとやっぱりトラウマというか、無条件にグッと来ちゃう
      じゃない。
U・B  >完全にトラウマですね。それ。
空虹桜夜の沈まぬ太陽の花 この手に溢れてしまうほど わたしを待ってくれたように ただそこに立
      っていた※9)って抜群のフレーズが出てくるんだけど、でも、それも最後のひまわりに消されてしまうっていう。
U・B  >まぁ、仕方ない。4曲目はちょっとファンクっぽい「That star in the vicinity of the moon
空虹桜>この曲が一番好きかな。このアルバムの中では。なにげに「TOKYO EXPLOSION JP」とかみたいな「gobbledygook」(※10)の感触があるか
      ら好きなのかもしれないけどね。
U・B  >わかるようなわからないような。直訳すると「月のそばの星」ってあたりだから、水星か、宵の明星かですかね?
空虹桜>訊かれても知らないよ・・・歌詞に38万kmとかでてくるけどさ。
U・B  >そこはもうちょっと妄想膨らませて答えましょうよ。
空虹桜>もう、今回はCDが見つからない動揺が隠しきれませんから・・・
U・B  >700回もやっといてなに今さら言ってんですか!さて、最後の5曲目は「FUNCTION」で作詞が玉緒という謎な人。
空虹桜さとうじゃないよ!
U・B  >自分で言っといてなんですけど、うまくハマるもんですなぁ。
空虹桜>胡散臭いなぁ・・・とりあえず、かわい〜大学生らしいよ。(※11
U・B  >可愛いならいいか
空虹桜>いっそ、潔いなぁ。その態度。
U・B  >可愛いなら作れるって、作るのも結構大変なんだから、ホントに作れたなら認めますよ。ええ。
空虹桜>どんだけ上から目線ですか?
U・B  >むしろ、どれだけ高望みしてるのかと
空虹桜>自分で言っちゃうんだ。それはそれで凄いな。ともかくさ、冷たいマニキュア指に塗りつけるとか復讐みたいね 言
      葉が足りなくて※12)なんてフレーズが前半に飛び出すんだけど、そこからもう一発どかんとこないのが残念な曲。でも、大学生に
      作詞させるとか、つまり、川本真琴的にはそれでも大丈夫なわけだよ
U・B  >ん?なんかわからんこと言った。
空虹桜>「どんなに失敗したって、わたしが唄えば川本真琴だよ」的な。そゆ意味では、LUPINOかよ!とかツッコんではいるけれど、やっぱり川本
      真琴は川本真琴だよなぁってゆうアルバムで、ある意味安心の一枚。(※13


※1 川本真琴:福井が生んだシンガソングライタ。90年代を駆け抜けた才能。
※2 愛の才能:彼の岡村靖幸が作曲・編曲した川本真琴のデヴュシングル。とりあえず、YouTubeでPVを見ればいいじゃないか。
※3 4つ打ち:主にダンス・ミュージックにおいてバスドラムにより等間隔に打ち鳴らされるリズムのことで、要するに「ドス・ドス・ドス・ドス」と延々低い音で続く曲がそれ。
※4 LUPINO:川本真琴がメジャデヴュ前に使っていた名義。「The Complete Singles Collection 1996~2001」収録。
※5 MV:UNIXのコマンドで、ファイルやディレクトリの移動を行う。moveの略ね。って、そうじゃなく、Music Videoの略。
※6 高橋由美子:20世紀最後の正統派アイドルもしくは南くんの恋人 岡本真夜:涙の数だけ強くなれるよ 荒川良々:実は天才バカボン さとう珠緒:オーピンク
※7 歌詞カード見れない:ウチの中で行方不明・・・箱だけ見つけた・・・(by 空虹
※8 拡大部は歌詞より引用(のつもり)
※9 拡大部は歌詞より引用(のつもり)
※10 gobbledygook:川本真琴の2ndアルバム。名作、クロスフェーダでは第175回第183回でレヴュしております。
※11 ソースはOTOTOYのインタヴュ(by 空虹
※12 拡大部は歌詞より引用(のつもり)
※13 空虹桜28行。U・B20行で、の勝ち。たぶん、空虹さんの回、次からしばらくはスチャダラパーです。


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