」を話す後編です。
Ｕ・Ｂ＞５曲目は「ハッカときみと太陽と」
空虹桜＞イントロからして、今の川本真琴の感じが表に出てる曲。
Ｕ・Ｂ＞去年もやついフェス（※３）で川本真琴見たけど、たしかにこんな感じが強いですよね。
空虹桜＞穏やかなメロディにサイコな歌詞っていうね。3日前よりちょっと前より 夏になっているんだな カ
リブの空が燃えている（※４）なんか川本真琴っぺぇ！思ったんだけど、作詞植野隆司なんだよね。
Ｕ・Ｂ＞その辺は意識的なんじゃないかなぁ。って気はしますけどね。
空虹桜＞川本真琴的なところには納めようという。
Ｕ・Ｂ＞曲も澤部渡との共作になってるけど、微妙に早口なところ入れてきたりとか。
空虹桜＞ああ。そうだね。でも、実は最後の方の伸びやかな高音とかに、今の川本真琴がスゴい出てる感じもあり。
Ｕ・Ｂ＞最初軽く聞き流してたんですけど、レヴュ用に俺も聴き込むじゃないですか。たぶん、この曲だいぶ好きですよ。６曲
目はちょっと落ち着いた感じで「フラッグ」だけど、このアルバム中唯一、作詞にも作曲にも川本真琴が絡ん
でいない。
空虹桜＞そのわりには、２つ数え歩き出すよ このままの先の場所へ あたりは広く 影がのび 日
が暮れる（※５）みたいな展開は、たとえば「川本真琴 and 幽霊」の「first flight night」に近い感じがあったりなかったりす
る（※６）
Ｕ・Ｂ＞そうですかね？俺はもうちょっと前の「音楽の世界へようこそ」（※７）の延長線だなぁっていう印象ですけど、まぁ、いずれにせ
よ、聴かせどこの曲ですよね。
空虹桜＞エレキのリフからソロがはじまるところとか、いかにもね。
Ｕ・Ｂ＞あと、止まっても進んでゆく 風がほら 連れてく 答えを溶かす 冷たい雨 白い雲
（※８）の諸行無常感がスゴいなぁと。
空虹桜＞諸行無常。
Ｕ・Ｂ＞だって、答えを溶かすのが冷たい雨なんですよ！温かくないのに溶ける!!
空虹桜＞そゆ問題？
Ｕ・Ｂ＞当方としては、そゆ問題なんですよ。次、８曲目は「ごろにゃんずいっつぁすもーるわーるど」で、なんとイン
スト曲（※９）
空虹桜＞出囃子でも退場でも使える感じが素晴らしいよね。
Ｕ・Ｂ＞そう来ますか。
空虹桜＞まったく使うアテはないけど、自分の出囃子なににしようかって考えたりしない？
Ｕ・Ｂ＞唐突に・・・
空虹桜＞考えたことが無いとは言わせないよ。
Ｕ・Ｂ＞断言してるし。そりゃ、ありますよ。昔スキカウが使ってたののパクリだけど「Short Shorts」ですよ（※１０）
空虹桜＞ああ。手拍子する感じだ。
Ｕ・Ｂ＞いかにも。
空虹桜＞アタシは、スチャさん（※１１）のインスト曲のどれかかなぁ思ってたとこで、この曲でもいいかなぁって気になった。
Ｕ・Ｂ＞何気に上から目線ですが、わからではない。
空虹桜＞やっぱり楽しい曲がいいよね。
Ｕ・Ｂ＞ええ。楽しくないなら生きてる意味なんか無い
じゃないですか！
空虹桜＞いきなりそんな熱い発言をされても・・・
Ｕ・Ｂ＞さて、最後の曲は「プールサイド物語」で、いかにも川本真琴作詞。
空虹桜＞ビートバンでばた足して 振り返ると青い空 竜巻が起こってる（※１２）っていう展開が、映
像的だけれど途方もない感じで素晴らしくてさ、アタシは大好きなんだけれど、こゆのを自作で織
り込むとあまり受けなかったりするんだよね（※１３）
Ｕ・Ｂ＞はぁ。じゃあ、まとめてください。
空虹桜＞川本真琴の楽しい感じが前面に出てるアルバムだよなぁと。
Ｕ・Ｂ＞うん。それは感じる。
空虹桜＞無茶苦茶好きな曲があるアルバムではないんだけど、手元に置いといて、ちょいちょいかけたいアルバム
かなぁ。
Ｕ・Ｂ＞だいぶ上から。
空虹桜＞良いアルバムというか、居心地のいいアルバムってのがあってる表現かなぁと。（※１４）
