その72「2023〜2024年の空虹桜」

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U・B> 今年も8月後半はRSRレポに費やす必要がある(※1)ので、8月の早い時期に話せる話を話しております。去年やってなかったっぽいので、空虹さん話です。

空虹桜> 去年話してなかったんだっけ?

U・B> っぽいです。で、空虹さんが運営されてる「超短編の折り詰め」(※2)を見ると、2023年は「元素12ヶ月」で、2024年は「野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話」と「お笑い大惨寺」への投稿(※3)がはじまったと。

空虹桜> ああ。「500文字の心臓」の更新が止まって(※4)、テーマを設定しないと書けなくなりそうで必死だった頃だ。

U・B> 2023年?

空虹桜> そう。とりあえず、なんでもいいから最低12か月書くネタを決めようで、ひとまず元素をはじめたと。

U・B> そこで元素に行くとがミソですな。

空虹桜> 元素番号1〜12であれば、馴染みのない元素は出てこないなぁっていう。あっ、そうか。2023年は折り詰めに書きおろして、2024年にバージェスへ採録してた(※5)から、去年は話できなかったんだ。

U・B> ああ!そうだったかもそうだったかも。去年のことなんて、なーんも覚えてない問題ですな。

空虹桜> ねぇ。正直、「元素12ヶ月」は書いた内容ほぼ覚えてない。

U・B> ただ、ここで感覚を失わなかったことで野音シリーズをはじめることが出来たと。

空虹桜> そうね。2023年のスチャ野音(※6)が雨だったんだけど、物販並んでる時に高い木あるなぁと思って、ちょうど、これで最後の野音だとか思ってたのもあって、これでシリーズ書けるんじゃね?と思った。

U・B> 結果、俺も野音行く度に空虹さんから写真撮ってこいと指示を受けると。

空虹桜> いや、わかってもらわなきゃいけないなぁとも思ったわけで。

U・B> あの木に着眼するのは空虹さんっぺぇなぁとも思いましたが。で、野音シリーズは人間と被人間が交互に主人公?っていうかになってると。

空虹桜> そうそう。だから、ライヴの感想書いたあとの帰り道は、シリーズ構成考えてたんだよね。野音なんだから音楽を絡めた話にしようって。だから、アンタにも訊いたじゃない?

U・B> 「野音でライヴやったミュージシャン洗い出せ」って酷い指示が来ましたよ。キャロルとか、野音のラストライヴとか出てくるけど曲知らんですよ(※7

空虹桜> キャンディーズ(※8)のがいっそ楽だったけどね。まぁ、おかげで音楽と日比谷公園と登場人物とで、結構縛りが多いけど、まとまったシリーズにはなった。

U・B> そゆ意味ではテーマ消化の仕方を楽しむシリーズだったのかなぁと、傍目に読んでて思いました。

空虹桜> まぁね。軸にはどうしたってスチャとさんぴんと小沢君が来ちゃうしね(※9

U・B> 空虹桜がさんぴんキャンプを書いた!(※10)っていう。客観的には、だからどうしただけど。

空虹桜> 意義も意味もわかって書いてるからね。まぁ、アタシも40過ぎたから書けるっていう。

U・B> で、そこと並行して「お笑い大惨寺」への投稿してるのって、どうだったんですか?

空虹桜> 久々に競作だし、アウェイに乗り込む感じは最初あったから、ちゃんと笑い取りに行くとか考えたんだけど、もう一方では超短編プロパーらしくないけど超短編プロパーとして、違いは見せなきゃなとか、シリアスなことは考えてた。

U・B> 「流れ星ビバップ」ってタイトル付けといて(※11)、全然振りかぶってる方向違うじゃないですか。

空虹桜> いや、空虹らしいテイストもぶっ込まなきゃなぁとかあるじゃん。

U・B> そのあとが「どうしたって遠近感が狂うよ」ですからね。

空虹桜> アタシは書いてて好きな話だけどね。

U・B> 空虹さんの恋愛物らしいですよ。たしかに。で、たぶん2024年は「地獄でいいよ」だと思うんですけど、これはわりとポロッと出てきた感じがする。

空虹桜> でも、踊り念仏の話が書きたいってのは10年ぐらいずっと考えてて、それこそ、映画見た帰りだったか呑んだ帰りだったかでトー横(※12)歩いてる時に、そうか。ここにいる子たちは現世で「ガマン大会」やってんだよあぁっていう。

U・B> 現世でガマン大会。

空虹桜> でも、その前に「ありふれた生の直接的表現」書いてるじゃない。あれはパンを焼ける超短編として書いてはいるんだけど、プロテストの混ぜ具合がちょうど良いなと思ってて、そのバランス感覚があったから「地獄でいいよ」を書けたんだよね。

U・B> バランス感覚?

空虹桜> うん。強すぎず弱すぎず。「来世は永遠に続く」だとプロテストが強くなりすぎるアイディアではあるんだけど、バランス取るのに文章表現でしか出来ないことしようと言語で遊んだら掲載できないって罠に陥ったんだけど。

U・B> どんな罠だよ。

空虹桜> インターネットとか言っといて、所詮日本語でしか飯食ってないんだよね。あの世界。ハッタリ多様性。

U・B> 不用意に悪意を振りまく。あなただって日本語しか使ってないでしょ。

空虹桜> まぁな。ともかく、「地獄でいいよ」を書けたから、「エスノグラフ・パンク」を思いついたっていう(※13

U・B> それは2025年の話なので、また来年以降話してもらうとして、となると、空虹さん的には2023から2024って、紋切り型な言い方だけど、新しいスタートを切った的な感じだ。

空虹桜> そうかもね。あるいは、仕切り直した。

U・B> なるほど。

空虹桜> 「エスノグラフ・パンク」はWikipediaにページ作られたいぐらいにはナイスアイディアだと思ってんで、「空虹桜はじまったな」って言われる契機になったって未来で言われてもいいよとは思ってんだけどね。

※1^ RSR:U・Bがなによりも大切にしているロックフェスティヴァル「RISING SUN ROCK FESTIVAL」の略称。過去のレポはこちら。実際は2週間もかけないわけだが、8月はそれ以上のことを考えられないのですよ。
※2^ 超短編の折り詰め:空虹さんが運営されてる超短編まとめサイト。
※3^ 「元素12ヶ月」と「野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話」については後述。 お笑い大惨寺:松岡正剛が主催したISISの派生の派生で良いのかしらん?
※4^ 500文字の心臓:500文字以内の文章作品を主に扱うサイト。更新停止中。
※5^ バージェス:空虹さんが書いた超短編まとめページ。正式名称はバージェス頁岩。
※6^ 2023年のスチャ野音:空虹さんが大好きなスチャダラパーが毎年行っていた、日比谷野外大音楽堂でのライヴのこと。野音が改装に入ってしまったので当面行われない。
※7^ キャロル:ご存じ、矢沢永吉が所属していたバンド。1975/4/13の日比谷野外音楽堂で解散。
※8^ キャンディーズ:1970年代に活躍した日本の女性3人組アイドルグループ。1977/7/17、日比谷野外音楽堂のコンサートで「普通の女の子に戻りたい!!」とランちゃんが言ったことで有名。
※9^ スチャ:※6の通り、スチャダラパーのこと。ここではむしろ大LB祭の話なんだけど、詳細は長いので省略。 さんぴん:さんぴんキャンプのことで、先の大LB祭と関係してるのだけど、これまた長いので省略。 小沢君:小沢健二のこと。
※10^ 空虹桜がさんぴんキャンプを書いた!:※9にも関係しているのだけど、スチャ派の空虹さんがさんぴんを書いたということで。
※11^ 「流れ星ビバップ」ってタイトル付けといて:小沢健二の楽曲名。正確には「流星ビバップ」なのだけど、この名前になるのにも紆余曲折があり。
※12^ トー横:新宿東宝ビルの横。
※13^ エスノグラフ・パンク:空虹さんがはじめた(自称)新ジャンル。エスノグラフィーを主題にしたパンク小説。

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