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作品名記述者記述日
デューン 砂の惑星PART2唸るバクテリア2024/05/17★★★★

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丸の内ピカデリーで先行上映っていうからスケジュール見たら全然上映回数無く、どうしようか思ったけど、金曜に仕事から帰ってリクライニングシート残ってた場合は行こう!と。
で、帰宅してみたら・・・残ってるのか!じゃあ、土曜行ってやるよ!!!
ってことで、「デューン 砂の惑星PART2」をドルビーシネマ@丸の内ピカデリーで見ました。
いきなりゲスいけど、砂丘の頂上でポール as ティモシー・シャラメを襲うようにキスしたチャニ as ゼンデイヤ見た瞬間に思ったのは、この人と超ねちっこい(以下自主規制)
それはともかく、自分で背中押しといて、こうなってしまうとは思わなかったというのが、怒濤の終盤ゼンデイヤ劇場で悶えること請け合いで、なるほど。TBSアナウンサーの日比さんが「 わたしのが好きだよ 」と仰るのはよくわかる。
チャニのあの意志の強さは好ましい。
最後に砂虫を呼ぶのは、潔さなんかじゃなく、絶対的な決別を意味しているように見える。
ちなみに、砂虫シーンのリアリティ確保のために、結構フィジカル素材撮ってるみたいで、ちょっとどうかしてる。
あと「ドゥニ・ヴィルヌーヴの砂虫乗り教室」というアレなフレーズ
それはともかく、たとえポールが皇帝になるとしても、帝国には与しないチャニの意志の強さを見る。
わたしはあくまでフレメンだ。という意思。
実際、パンフでドゥニ・ヴィルヌーヴはポールを
青年から闇の人物へと変化を遂げる
と言っている。
もちろん、政略的にイルーラン as フローレンス・ピューとの婚姻を口にしたことをチャニは理解しているけれど、だからといって、チャニは妾になる必要はない。
おそらくPART2の主人公はチャニなのだ。
しまった。気付いたの映画の終盤だ!
もしかしたら、最後にチャニがポールから離れたのは、預言を否定するためなのかもしれない。
それはそれでありだな。いずれにせよだ。

それでいくと、前半の主人公はポールの母親レディ・ジェシカ as レベッカ・ファーガソンかもしれない。実際にパンフで長谷川町蔵は「隠れ主人公」としてるけど。
胎児であるポールの妹アリア(見てる時気づかなかったけど、パンフ読んだらみんな大好きアニャ・テイラー=ジョイ!)がクゥイサッツ・ハデラックであり、未来の教母様なわけだが、あの辺の演出というか展開は、いかにもオールドフューチャーではある。
それでもフレメンが砂虫の生き血を「生命の水」と呼ぶのは、いかにもフレメンっぽいし、サラサラな青い血が流れてると思うと、砂虫は深海魚寄りなの生物なのかと軽く驚きもする。
そうじゃなく、ポールが望まなかったレディ・ジェシカの覚醒は、結局のところ妹のおかげというか、すべてはあの妹の思惑なんじゃないかという気もしてくる。
だいたいにして、ホントにすべてを見通してるなら決闘の展開も見通してたわけで、大領諸公と宇宙で戦争はじめても、フレメンは砂の惑星だったから勝てたわけで、そりゃ、何万人もの死者を出すよね。うん。
でも、砂の王に俺はなる!演説なんかは、流石シャラメ。画になるわ。
映画全般的に、シャラメの後ろ姿がエロいよね。
夕陽とシャラメのシルエットとかさ。もう。
と、同時に。どうもこの映画を消化しきれないというか、評価しきれてない感じがするなぁと思ってたら、さえぼー先生
> 一方でポールのカリスマがすごすぎて、正直IMAXの大画面でこれを見ていると観客のほうもこの法悦を楽しまざるを得ないところがある。
と書いてらして、そうか。俺の消化し切れ無さはそこにあるのか!と。
この映画の悲劇は、すべてイケメン過ぎるシャラメのせい!

映画全般の話になると、多少なりともストーリーを押し込んでるので、筋についてけなくなりそうだったのは否めない。
正確には、そもそも自分の感想ぐらい読み返してから望むべきだった。失敗。筋を思い出すのに結構時間かかった。
とはいえ、絵に描いたように悪役が悪いし、とくにラッバーン as デイヴ・バウディスタが、ビビりすぎて無駄に山へミサイル放って粉塵あげて、その上で降り立ったら、むざむざと殺られてくあたり、ザ・悪役!ですよ。
あと、何度か上述している決闘シーンは、予告をずっと見てたから何時出てくるのかと思ったらそこか!と。
しかも、フェイド as オースティン・バトラーに、ちょっとT-Pablowみを感じたり。
フェイドはなんと言っても、後継者の座を掴んだモノクロシーンがピカイチ。
劇展開的に、ラッバーンからフェイドになり、最後は皇帝シャッダム四世 as クリストファー・ウォーケンと、悪役が次々交代して登場するのは「シン・ウルトラマン」や「シン・仮面ライダー」みたいな感じもあって、長い話を時間に収めようと思うとこうならざるを得ないのかしら?という余計なことも考える。

原作からして植民地支配の話ではあるので、どうしたって今の話に引きつけて見てしまうところがあるのは言うまでもなく、資源戦争という意味で、現在の悪役は中国だったりロシアだったりだから、ヨーロッパの面影はない。
簒奪されるのもアフリカや南アメリカであって、なんなら資源を確保しているからこそ、サウジは金にものを言わせて傍若無人だし、フーシ派はタンカーを襲撃する。
でもさ。その構図に嵌め込もうとするからで、弱者のテロルの映画だと見れば、今のガザへ捧げる映画じゃないかな。という気はする。
砂虫いないけど。
そうしたところに、やはり宗教がついて回るのはやっぱりしんどい。
熱狂みたいなモノは、信仰心なのだけど、人を殺す宗教ってなぁ・・・
とはいえ、ポールが政略的とはいえチャニではなくイルーランを取るのは、有色人種蔑視に見えるのは否定できないし、上述のさえぼー先生ブログで「白人酋長的ナラティブ」と書いてるのは、正しくだよなぁと。

ちなみに、上述の通り、先行でもパンフちゃんと売ってたのであった。嬉しい。
デイヴ・バウディスタの項をギンティ小林に書かせてるあたり絶妙。
あと、ブリオン家の墓地は行ってみたい。
それと、ムアディブのぬいぐるみ欲しい・・・

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