雑感・レヴュ集 メタセコイア
洋画

作品名記述者記述日
サタデー・ナイト・フィーバー
ディレクターズカット 4Kデジタルリマスター版
唸るバクテリア2022/05/27★★★

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ええ。マジか。どうするべ?いや。ええ。どーしよ。。。
と、悩んだ末に「サタデー・ナイト・フィーバー」ディレクターズカット 4Kデジタルリマスター版見ました。
トラボルタ、カッコいい!映画ではあって、トラボルタが随所でカッコいいし、あのポーズって、実はダンスの一部なので、ダンス全体を見るとあのポーズもカッコいいってのが一番の収穫でした。
ありがとうございます。
あと、そうか!思ったのが、トラボルタが
アル・パチーノに似てる
言われて喜んでるところですね。そうか。2人は14歳も違うのか。
ストーリー自体は、今の倫理観で見ると酷すぎるし、トニー as ジョン・トラボルタがパラノで、突発過ぎる言動が、いっそ雑なので疲れてしまったのだけど、いや待てと。冷静になれ。
アレは、お前じゃないのか?
ただのADHDな田舎者に過ぎないくせになにを宣う。
お前の薄っぺらいフェミニズムなんぞ、この数年で身についた薄っぺらい知性だろ?
つい、5年ぐらい前なら、あの程度の言動平気な顔でしてたじゃないか。なんだったら、今だってしてる!
と、思い至ってガックリ来たのです。
そうか。これは、田舎の馬鹿餓鬼が田舎の糞みたいな因習と対峙するまでの物語なのか!
いや、田舎っても、ブルックリンだし、70年代だから、プエルトリコの件は「ウエスト・サイド・ストーリー」と呼応してる。
このところ年に数本見ている「Style Wars デジタル修復版」や「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」、「ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ」が想起される。
なにより「ジョーカー」だよね。この感慨は。
あの映画にあった絶望は、この時からきっちり映像になっていたという解釈が正しい。
ジョーカーの認められない絶望は、トニーの楽屋落ちの評価に対する絶望と呼応する。
そこではたと気づく。
どちらかといえば、田舎に馴染めなくて、田舎を出るという選択肢しか持ち合わせていなかった人間より、この映画が相応しい人間をひとり知ってる。
田舎の友達とぬるま湯が楽で仕方がなくて、未来なんて考えないことにしてる甥っ子だ。
これは、ヤツの映画だ。
いらん屁理屈付けて否定するだろうし、意味を理解しようとしないだろうけど、そうだ。そうに違いない。
と思ったら、ヤだ。おちゃらけ映画だと思ってたのに、これは怖い
気付くまでは「2回見る映画じゃねぇーな。古いとはいえ酷くね?」思ってたのだけど、気付いてしまったら、勇気と体力が必要な怖い映画になったのだ。ぎゃー
恐ろしい。
しかし、友達の車の後部座席で中出し輪姦し、2人目はどっちかといえば強姦しといて、車の持ち主の自殺を見せて嗚咽とか、脚本がリアルではあるカモだけど、倫理的には当時でもアウトなんじゃなかろうか?
そんな映画だって、今まで聞いたことなかったぞ。ひでぇ。
なお、久々に4Kリマスタらしく素晴らしい絵。
しかし、音はもっと良い。ビックリ。

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